2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

運動会と音楽会

運動会シーズン到来。プレ幼稚園での悪夢が甦る。 入園して半年。ミツキは幼稚園生活にすっかり慣れて、親と離れての活動はもちろん、友だちとの活動が当たり前になっていた。周りと協力して活動する点は今後の課題として残るが、周りに迷惑をかけない程度に…

カズくん②

園庭開放のメリットは、園庭で40分間遊べる以外にもあった。希望すれば個別相談を受けられるのだ。 カズくんママが、個別相談を受けるのを頻繁に目にするようになった。ダイスケくんママも時折していた。 カズくんママは、確実にミツキとダイスケくんにター…

カズくん①

幼稚園でミツキと同じクラスに、体つきのいいのカズくんという男の子がいた。「同じクラスのおもしろいお兄ちゃんと今日は遊んだよ」 入園1日目のミツキが年上と勘違いするほど、カズくんは体格がよかった。 1週間後、近所の公園で親子レクリエーションが…

幼稚園

ミツキは1年間のプレ幼稚園を卒園し、2年保育の公立幼稚園に通うこととなった。 プレ幼稚園の経験虚しく、また一からやり直しになるかもしれない。私から離れられない可能性、泣く可能性、入園式で席を立ち歩く可能性、他の子どもとなんらかの小競り合いが起…

ハマグリ焼きと子育て

家族旅行先の食堂で、天然ハマグリ焼きを人数分注文した。目の前の網の上であぶられたハマグリは次々とぱかっと口を開けた。ところが、私のハマグリだけピクリともしない。私は店員を呼び止めた。 「大丈夫ですよ、お客さん。ハマグリにも個性があってね、な…

続・ひらがな苦行

ひらがな五十音をたったの10日で制覇したので、私の気分は上々。さっそく実践だ。エリック・カール著の『はらぺこあおむし』を持ってきた。 「ミっちゃん、これは何」 「あ」 「すごいね、読めたね。じゃあ、次は」 「お」 「そう、お、だね。じゃあ、次は」…

ひらがな苦行

児童館で遊んでいたら、シュンくんが声を出して絵本を読んでいた。衝撃が走った。 入眠の儀式として毎晩本の読み聞かせをしていた。想像力の豊かなミツキは、おもしろいくらいにお話に熱中し、興奮した。しかし、本は読んでもらうものと思っているようで、絵…

鼻血

男の子は小さいうちは体が弱く、育てるのが大変だとよく耳にする。ミツキと妹のリオとでも、やはりミツキの方が圧倒的に体の心配が多かった。 ミツキは、2歳半ころから頻繁に鼻血が出るようになった。日中に鼻血が出るのならサッと対処でき、衣類を汚すこと…

タタカイごっこ

運動会の翌週、同じピンクグループのユウくんが園を辞めたとミツキが教えてくれた。とてもおとなしい子で、特別にミツキと仲がいいわけではなかったが、ピンクグループ内でリンちゃんとミツキの間をなんとなく緩和してくれている貴重な存在だった。 「ピンク…

ワーク苦行

ミツキは、2歳から某通信教材を購読していた。2・3歳児用では、DVDや絵本やおもちゃが届いていたが、4歳児用からは、さらに幼児向けのワークブックが加わった。 ワークの内容は、数字の書かれた黒点を順に繋いで絵を完成させる遊び・間違い探し・迷路などだ…

ミツキ1%

プレ幼稚園の運動会が秋に開催された。週3日コースと週2日コースの園児の合同運動会なので、参加人数は100名ほどだった。 子どもの初運動会ということもあり、どの家庭もビデオカメラを持つ手に力が入っていた。 ミツキは相変わらず集団行動拒否をし続けてい…

ミツキ VS リンちゃん

ミツキの通うプレ幼稚園は、月・水・金の週3日コースと火・木の周2日コースに分かれていた。週3コースは3クラス、週2コースは2クラスあった。1クラスの児童数は20名ほどで、クラス内では1グループ4名ずつに分かれていた。ミツキの班は、色白イケメンのリョ…

ミツキ、プレ幼稚園に通う

2年保育の公立幼稚園を希望していたので、その前の1年間は週2日のプレ幼稚園に通うことにした。第二子出産を控えた大きなお腹で入園式を迎え、入園後4回通園したのち第二子を出産した。出産後、私と子ども達は私の実家に里帰りした。1か月間(8回の保育)園…

夕暮れの部族ダンス

ミツキが3歳半のころ。家族であるイベントに行った。さまざまな催しがあったが、子どもに一番人気はドーム型のトランポリンで、長蛇の列ができていた。 ドーム内の定員数は10人程度で、10分間ドームの中で飛んだり跳ねたりして遊べる。中に入れるのは子ども…

きかんしゃトーマス part 2

ミツキの『きかんしゃトーマス』愛が止まらないので、3歳の誕生日に富士急ハイランド内にある『トーマスランド』に連れて行った。 新宿から高速バスに乗って約2時間半。往復とも高速バスだが、帰りはトーマスのラッピングバスなのだ。ミツキはまだそのこと…

きかんしゃトーマスPart 1

2歳少し前から3歳半の間、ミツキを夢中にさせたのは、『きかんしゃトーマス』だった。トーマスのビデオを観るときのミツキは真剣そのもので、何度同じものを観てもまったく飽きる様子がなかった。それどころか、毎回まるで初めて観るかのような興奮ぶりだっ…

ミツキはスペシャル

夜8時にミツキが寝たのを確認してからじいじは帰っていく。ある日の帰り際、じいじが笑いながら 「ミツキっておもしれえな。なかなか公園に辿り着けないんだよ。いつもすぐ近くの道路沿いの植え込みの前に座り込んで土遊びだよ。何が楽しいのかねえ。20分く…

ミツキとじいじ

ミツキは外遊びが大好き。しかし、妊娠中は思ったように外遊びに連れていってあげられなかった。そんな私を見兼ねた実父が、ミツキの遊び相手になってくれた。 実父は毎日1時間半かけて、午後3時にミツキに会いにやってきた。ミツキは昼食後の昼寝を済ませ…

習い事漬け

2歳半になったミツキは、毎日忙しかった。親子スイミング・親子体操・親子英語・児童館たんぽぽ広場。 英語教室以外は、児童館での仲の良い友だちと一緒に入った。ちなみに、ミツキ以外の3人の男の子もみんな第一子。どのママもヤル気に満ちていた。 家を出…

リュックの子

ミツキの初めての習い事は、公共施設でやっている体操教室だった。1歳半を過ぎたころのことだ。 10時半開始。15分前に到着し、背中にゼッケンを縫い付けたTシャツに着替えさせる。柔道場なので畳敷きで気持ちがいい。靴下も脱いでスタンバイ。 初めての日…

中田英寿なりきり散歩

我が家の窓からは運河が見える。運河沿いは緑道公園になっていて、老若男女の憩いの場である。ミツキがねんねのころは「あんよができるようになったらお散歩しようね」とそのときが来るのを楽しみに待っていた。 しかし、歩きが上手になって実際散歩してみる…

公園デビュー

1歳半のころには毎日のように公園に行くようになったが、ミツキによるいくつかの行動が悩みの種だった。 家から歩いて10分ほどの公園になかなか辿り着けないのだ。ミツキは、マンションのエントランスを出てすぐ左側の道路沿いにある植え込みが、なぜか好き…

ミツキ、パチパチ

児童館デビューは、生後8か月目だった。家の近くの児童館で毎週木曜日の10時半から始まる「ピヨピヨ広場」という会に参加した。早めに行って自由に遊ばせる。時間になると児童館の先生がやって来て、先生のお話を聞いたり、子育てについての座談会をしたり…

かわいすぎるミツキ

ミツキは、2,230グラム・45センチの小さな赤ちゃんだったが、とても元気で4日後にはGCUを出て一般病棟で私と一緒に過ごせるようになった。 私の退院日が決まり、医師からはミツキも一緒に退院してかまわないが、判断は親にまかせると言われた。離れたくない…

「ミツキ」名前の由来

妊娠36週目に緊急入院した私は、1日中栄養剤を点滴し続けた。動きにくいし、痛い。でも、そんな弱音を吐いている場合ではない。 逆子だと思っていた胎児は、いつの間にかさらにひどい「横位」に近い状態となっていた。左横隔下あたりに胎児の頭がすっぽりと…

ミツキがおなかにいるころ

結婚2年目の秋に妊娠。家の近くの産婦人科に通院することとなった。受診のたびに胎児の心音を聞いたり、エコーを使って画像を見たりすることが楽しみだった。 妊娠35週目、久しぶり会った友人に「お腹小さいね」と言われた。30週目からは毎週受診しており、…

スクールカウンセラー

9月下旬、待ちに待ったカウンセリング。相談室は、1階保健室の隣だった。そして、ミツキの教室も同じく1階だ。予約時間がちょうど授業中だったので、生徒に会わずに済んでほっとした。カウンセリングに来ていることをミツキに知られたくなかったのだ。 スク…

夏休み

早速、中学校担任の持田先生を訪ね、WISC-Ⅲの結果表を見せながら、ミツキのこれまでの成長を伝えた。 「中学生になり、周りのお子さんの精神的な部分が急速に成長しているのに対して、ミツキは遅いように感じています。申し訳ありませんが、先生方や他の生徒…

小学生時代をふり返る

三者面談で見たミツキの中学生男子らしからぬ態度に不安を覚えた私は、小学6年生のころの様子を改めて確認したいと思った。5・6年時担任の松本先生は、ミツキの4つ下の妹リオの担任となっていたので、連絡が取りやすかった。 「兄のミツキのことで相談をした…