葉野ミツキの育て方

そんなトリセツ、あったらいいのに

ミツキ 小学校高学年

学習について

ミツキの5,6年担任の松本先生は、小学生時代の学習の大切さを話すことが多かった。 小学校の教諭になる前は、定時制高校の講師をしていたらしい。定時制高校で授業をする中で、基礎学力が定着していないことが、高校での学習の妨げになっていると感じたのだ…

おごり・おごられ問題

小遣い帳をしっかりとつけることを条件に、毎月定額の小遣いを小学3年生からミツキに渡し始めた。小遣い帳の約束ごともいくつか作った。 ①入出金後すぐに小遣い帳をつけること ②月に1度精査すること ③毎月正しくつけられたら、翌年は金額UP ミツキは一向に…

金銭感覚

高校生だった私が、母に「うちは貧乏だ」と言ったことを、あれから数十年たった今でも母は根に持っている。親に言うべき言葉でなかったと反省はしているが、言ってしまった動機くらいは聞いてほしかった。 私の家は、ごく一般的な中流家庭だった。小・中学生…

ツナ缶

ミツキと武庫川くんの初めての千葉遠征は、夏休み直前の短縮授業の日のできごとだった。行動範囲の広くなりつつある子どもに、無駄に時間を与えるとろくなことがない。私は夏休み中のミツキの行動に十分注意し、睨みをきかせた。 ところが、始まってみるとこ…

千葉遠征②

小学生男子の考えることは、なんとバカバカしいのだろうか。お金も飲み物も地図も持たずに、パーク内に遊びに行くための手段としてではなく、気の向くままに、ただ自転車を走らせディズニーランドを目指すだなんて。 我が家は、ディズニーリゾートのある千葉…

千葉遠征①

6年生になったミツキの帰宅時間は、日に日に遅くなっていた。 我が家と野島くんのマンションは隣り合っていて、マンションの間には小さな公園があった。入り口には公園の正式名称が書かれた看板があったが、子どもたちはみんな「となりの公園」と呼んでいた…

門限

私はとても厳しく母に育てられた。小学生時代の私の門限は、4時半だった。友だちが5時まで遊んでいる中、塾や習い事をしているわけでもないのに4時半に帰らなければいけないのは、遊びたい盛りの小学生にとっては非常に困難なことだった。子どもの世界には子…

武庫川くん

3,4年生のころはクラスの男子10人くらいで遊ぶことが多く、そのメンバーは日々入れ替わり、いつも同じメンバーという訳ではなかった。それが5,6年生になると同じメンバー7人でほぼ確定した。みんなで遊ぼうというときは、7人。少人数でサクッと遊ぼうとい…

大物かうつけ者か

5年生の前期成績表が出る直前の保護者会で、成績表のつけ方について説明があった。成績は3段階評価。各教科5項目に分かれており、そのうちのひとつは、主に宿題が期限以内に提出されているかで判断するとのことだった。 ミツキは学校から帰ると毎日元気に遊…

レッドウィングス効果

レッドウィングスでの野球生活は、ミツキにとって楽しさと喜びの連続だった。レッドウィングスでなければ経験できなかったことがたくさんある。 5年生のクリスマス会での寸劇とダンス。6年生のクリスマス会での女装。2回参加した夏合宿。6年生の夏合宿では、…

努力賞授与式

小学校では、各行事でさまざまな選出がある。例えば、夏休みの宿題や俳句、読書感想文などの優秀作品の代表。入学式や卒業式やその他学校行事のスピーチの代表。皆勤賞など。細かいものを入れればもっとある。ミツキは、そういったものに全く縁がない。しか…

努力賞

「緊張するのはいいことだ」の唱和が定着してくると、以前のように変な緊張感が漂わなくなった。打率に大きな変化はないものの、試合を見ていて苦しくなることはなかった。 「誕生日にパワースラッガーが欲しい」 パワースラッガーとは、素振り用のトレーニ…

緊張するのはいいことだ

「ミツキ、リラックス。笑って」 頼もしい6年生たちが引退し、今度はミツキたち3人が最高学年となり、チームを引っ張っていく時期がやってきた。野島くんがキャプテンで10番、ミツキは8番、もう1人の6年生はエースで1番の背番号を引き継いだ。 毎回スタメン…

カニの盗塁

5年生に進級したミツキは、残念ながら野島くんとは違うクラスになってしまった。しかし、違うクラスといっても2クラスしかないので、5年生ともなるとクラスのくくりはあまり関係しないようだった。唯一のダメージは、倉山先生が転出したことだった。倉山先生…

チームでの私の役割

私が球場に顔を出すのは、2か月に1回の割合で回ってくるお茶当番の日と試合の日だった。練習試合は月に2回はあるので、ほぼ毎週土日のうちのどちらかは球場に行っていた。パパと2人で過ごすことに慣れていないリオは、いつも私に付いてきた。 その頃私は、レ…

素振りの効果

野球のルールを覚えるために、アニメ「ダイヤのエース」を読み始めた。野球のルールブックも買ったが、アニメの方が具体的で分かり易いのだそうだ。ついにはマンガ本も全巻揃えた。 また、毎日の素振りも欠かさなかった。欠かさなかったというと、いかにも自…

脱 偏見

毎年11月に行われる送別大会で6年生は引退となるので、ミツキが入部したときにはすでにチームは新体制となっていた。チームは、4,5,6年生のAチームと1,2,3年生のCチームに分かれていたが、稀に3,4年生でBチームとしての試合もあった。 Aチームは新6年生…

クリスマス会

レッドウィングスの部員となって初めての日曜日は、クリスマス会だった。クリスマス会は、近所の公民館の大広間で行われた。 大広間には、6~7人掛けのテーブルが16卓と高さ50センチほどの舞台があった。テーブルは、4卓ずつ4列に並んでいて、舞台に近いテー…

メリット・デメリット

レッドウィングスへの入部を、ミツキ自身でじっくり考えて決めたということ自体が、私にはとてもうれしかった。思い起こせば、ミツキには、たくさんの習い事をさせてきた。 幼児体操・水泳・英語。それからスポーツチャンバラは約3年間習っていた。 スポーツ…

入部について考える

野島くんが練習を休んだら自分も休むようでは、入部したところで続くわけがない。ミツキ自身、入部について自問自答していた。仮入部4回目の日曜日、野島くんは家庭の用事があり、予め休みが決まっていた。 「ノジが休みでも、オレは今日の練習に行くぞ。そ…

野球への誘い

「葉野くんは、最近では仲のいい友だちの間でリーダー的存在なんですよ。自立心も出てきているし。不器用なところもあるけど、リーダーになるのだから『何か持ってる子』ってことなんだろうな」 4年生の夏休み前の面談で、倉山先生は言った。思い起こせば幼…

野島くん

ミツキと野島くんは、小学1年生から同じクラスだ。1年生のとき、担任の石倉先生に「葉野・野島引離し宣言」をされて以来、宣言通りあまり遊ばなくなっていたが、3年生からまた遊ぶようになった。 野島くんは、我が家の隣りのマンションに住んでいた。外で遊…

キャンプ

辛い出来事を人に話すとき、不幸オーラを背負って話す人は苦手だ。一応大人なので神妙な面持ちで話を聞くが、本当はそんな話は聞きたくない。私は、辛い話こそ楽しげに話すべきと思っている。 辛いことが起きたとしても、私はすぐに人に話したりしない。笑い…

3DS

小学生の子どもたちが公園で、ゲーム機で遊ぶ姿をよく目にする。ミツキの友だちもみんなゲーム機を持っていた。 特に、ミツキが小1の終わりにニンテンドー3DSが発売されたときは、みんなこぞって飛びついた。そして、当たり前のように公園に持ってきた。当…