葉野ミツキの育て方

そんなトリセツ、あったらいいのに

【こぼれ話】自主性⑤

 子どもたちが小学生になってから、私が望んでいる手伝いの内容は以下の通りだ。

  • 週3~4の朝のゴミ捨て
  • 毎日の風呂洗いとお湯張り
  • 食器洗いと部屋掃除(私が頼んだときのみ)

 私はこれだけしか望んでいない。しかし、スムーズにいかない。

 

 ミツキは、ゴミ捨てに関しては、中学までは全く問題なくこなしていた。学校に遅刻ギリギリであっても自分の仕事としてまっとうしていた。しかし、高校に入ってからは少し変わってきた。

 ミツキに強迫性障害のような症状が目立ち始め、集積所へのゴミの出し方がぞんざいになったのだ。

 燃やすゴミの場合は、黄色い網の下にゴミを入れるのがマナーだが、網に触らないように無理矢理足で押し込んだ。網の下には入るが、足でやるとは酷い。

 燃やさないゴミの場合は、大きな巾着型の網にゴミを入れるのだが、ミツキは自転車から降りもせず、巾着の口めがけてゴミを放り投げた。既にたくさんゴミは詰まっており、投げて入る訳がない。そのまま走り去るミツキ。

 そんなゴミ出し風景を偶然ベランダから見たときは、とても悲しかった。もちろん、そんな心ないやり方ではいけないと注意したが、その後信用できなくなった。

 

 そこでリオに頼む頻度が多くなった。小さいころは何か頼むと「リオちゃんはまだちっちゃいから」と言って手伝いを逃れようとしていたが、小3辺りから責任感が増してきて安心して頼めるようになった。時間も正確だし、ゴミ出しマナーや管理さんとのコミュニケーションも良好だ。

 ところが、中学生になった途端、ゴミ出しを疎むようになった。玄関のゴミに気付かないふりして出かけようとする。自分のゴミでもあるのに、つまらない演技をして良心が痛まないのだろうか。

 

 風呂洗いに関しては、ミツキは丁寧だった。ただし、決められた時間に遅れるので、何度も促す必要があった。

 ミツキは、時間の感覚に大きな問題を抱えている。

  • 5時少し前に声を掛ける→返事はいい
  • 5時過ぎにも声を掛ける→返事はいい
  • 5時半過ぎ重い腰を上げて浴室方面へ
  • 浴室前でスマホを見続ける
  • 声を掛ける→ようやく洗い始める
  • 風呂洗いに水を使いすぎる
  • 6時過ぎに湯が沸く

 たかが一般家庭の湯船を洗うだけなのに、1時間以上も掛かるのだ。ミツキの時間感覚が、私には理解できない。しかも、水も使い過ぎる。何度注意しても、話し合っても、諭しても、一向に変わらない。

 

 その点、リオはスムーズだった。夕方帰宅すると、さっと洗い始める。少し残念なのは、洗い方が雑な点だった。洗い方の見本を見せると次からはきれいにできた。しかし、不機嫌な表情をしているときは、雑な状態に戻った。掃除と自分の感情とは別にする必要があると何度か諭した。

 

 今年は新型コロナウィルスにより、私と子どもたちは常に在宅していた。当たり前なことだが、自粛期間中も私はずっと家事をこなす。

(朝)朝食作り→洗濯→食器洗い→掃除機→

   洗濯物干し→棚の拭き掃除

(昼)昼食作り→食器洗い

(夕)夕食作り→洗濯物たたみ→食器洗い

 以上がデイリーの家事。これにトイレと風呂場の徹底掃除、シーツなどの大物洗濯、気になった部分の片付けなどの家事が日替わりで入る。

 これらを私がしている間、ミツキとリオは、大抵寝ているか、スマホを見ている。

 ふと、これでいいのだろうかと思った。自主的に手伝おうという気持ちならない我が子たちの将来が、不安になったのだ。

 そこで、洗濯物が多い日やトイレと風呂の徹底掃除の日には、声を掛けるようにした。

 食器洗いを頼むと、リオは食器の量が少なければ機嫌良く引き受けた。ミツキは、とても丁寧だったが、やり出すと止まらない過集中状態となり、泡と水の量が尋常ではなかった。

 掃除機かけを頼むと、リオはあからさまに嫌な態度をした。80平米に満たない我が家でも、心を込めて掃除すると25分は掛かる。それをリオは、10分程度で終わらせた。明らかに、おざなりだ。

 ミツキは、その逆。40分掛かった。一生懸命やってくれるのはいいのだが、その時間の内訳が気になった。ミツキの部屋のみに20分、それ以外の部屋に20分だ。ミツキは、自分の部屋を掃除し始まると過集中状態になった。すさまじい掃除機音が響き渡る。掃除機ヘッドを床に押しつけて、同じ場所を何度もゴリゴリする音。掃除機ヘッドが壁にゴンゴン激突する音。何度注意しても直らない。

 

 過集中人間のミツキとおざなり人間のリオ。

 両極端な2人だが、共通点がある。どちらも、自分本位なのだ。人を思いやることなく、自分にばかり心が向いている。

 約3か月間の在宅期間中、私はモヤモヤし続けていた。

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